4月17日、24日のFOOTxBRAINは中田英寿さんをゲストに迎えた2週連続SP対談でした。
番組10周年記念のゲストが中田英寿
2011年5月の初回放送のゲストが中田英寿さんということで、10周年の記念に再び登場していただいたようです。
ここ10年で一番の誤算
ゲストで登場した中田さんの開口一番が試合以外でサッカーを語る番組は1年もてばいいと思っていたが、10年続くとは思っていなかった。
「ここ10年で一番の誤算」
皮肉のような温かい言葉をかけてくれました。
番組は中田さんがジーコ、名波、中村憲剛、高橋陽一などそうそうたる顔ぶれからのしょうもない質問に答える(途中から質問がどうでも良すぎて答えていない)形式の対談でしたが、中田さんの人柄が伝わってくるいい番組でした。
「名波は上手い」(何が上手いかって言うと人との接し方)と褒めてはいましたが、質問には答えてなかったですね。
W杯は98年は楽しめた
中田さんはワールドカップに3度出場していますが、楽しめたのは98年のフランスW杯だけ。あとの02年の日韓W杯、06年のドイツW杯は自分だけのことを考えていればいいわけではなくなり、楽しめなくなったと言ってました。
実は98年のときはワールドカップがどんなものかもよく知らずに「世界一大きなサッカーのお祭り」くらいにしか考えていなくて、海外の友達もいたし、自分だけ好きにプレーすればよかったので気楽だったと振り返っています。
それ以降の2つの大会については、「チームのためにプレーするのか、自分のプレーをするのかバランスが崩れていた」と語っており、2006年のドイツワールドカップでは結果が出ても出なくても現役を引退すると決めていたそうです。予選敗退が決まった試合のグランドに仰向けにころんだ中田選手は印象的でした。
(このときは引退するって思ってもみなかった...)
https://www.meidaisha.co.jp/staff/?p=6929
キャプテン翼は全部ためした
キャプテン翼の作者である高橋陽一さんの質問にはまともに答えず、キャプテン翼で育ったエピソードを紹介してくれました。
そこで「キャプテン翼は、全部試した」と豪語する中田さん。スカイラブハリケーン、若島津のポストを蹴る(キエエエエ!ですね)、オーバーヘッドとか真似して練習したそうです。スカイラブハリケーンは痛いので上の方を担当とも言ってました。
進行の勝村政信さんによると高橋先生はサッカーを知らないから、ああいう技が描けたといっているようで、要するに人が真似するような技ではないことは確かです。
「そのおかげでペルージャでオーバーヘッドができたし、ドライブシュートも打てるようになった」
すごいですね。ユベントス相手にオーバーヘッド決めたのは今でも心に残っています。
キャプテン翼に影響を受けたサッカー選手では、ジネディーヌ・ジダン、ティエリ・アンリ、アレッサンドロ・デルピエロ、ジェンナロ・ガットゥーゾ、フランチェスコ・トッティー、ハメス・ロドリゲス、メスト・エジルなども有名ですね。
ペルージャ時代の同僚だったラパイッチの話になったとき「ぐーたらでタバコは吸って、練習もサボってどうしようもないやつだったけど、代表までいった」と褒めてるのか、けなしているのか。下の記事をみてなんとなくラパイッチの人柄は理解できました。
トッティは「中田は腹筋ばかりしていると」と漏らしていましたが、中田とラパイッチのギャップは激しそうです。
ローマのスクデッドを獲得したときは消防車で自宅に帰った
中田さんがローマでスクデッドを獲得して以来、ローマは優勝していないですね。中田さんはローマでレジェンド扱いなのは納得がいくところです。
テキトーなネーミングをつけるなら「スクデッド請負人」とでもいうんでしょうか。
このスクデッドを獲得した夜ですが、ピッチ上にサポーターが溢れかえり、スタジアムの外もサポーターで埋め尽くされている中、中田さんはロッカーで本を読んでいたそうです。なんでもバスが発車できないから騒ぎが収まるまで待っていたとか。
とうとう待ちきれなくなった中田さんは、試合で着ていたユニホームを握りしめて消防車に詰め寄り「これをやるから家まで送って!」と交渉し、消防車の人も「OK、OK」と喜んで自宅まで送り届けてもらったそうです。
もう日本では考えられない状態ですね。ユニホームもらった消防車の人もうれしかったと思います。
今後はサッカーに関わる可能性がないとは言わない
元日本代表監督のジーコの質問で「今後、サッカーに関わるビジョンはあるか」と問われたときに「可能性がないとは言わない」と答えています。
監督は自分が監督の言うことを聞いていなかったから、監督になっても意味がない。運営は面倒くさい。スーパーバイザー的な立ち位置でたまにグランドにいってランニングやったりボール蹴ったりするくらいならいいかなということでした。また、世界のサッカー関係者と繋ぐ役割はできるんじゃないかとも言っています。人脈はめちゃくちゃありそうです。
何より今は、日本の伝統工芸を世界に広める活動が楽しいそうでそちらに時間を使いたいようでした。
日本代表についてのアドバイス
サッカーの技術だけではなく、サッカーが上手くならないといけない。それは駆け引きとか、ペースを握るような意味で。
「ペースは作るもの、巻き込まれてはだめ。自分の環境、リズムをつくっていかないといけない」となんとも意味深なアドバイスをいただきました。
その前の会話の中でも時間は作るもの、「時間が足りない、忙しい」と言っている人は時間を作るということを知らないんだなと感じているようです。
今度のプロジェクトはお茶
現在はJAPAN CRAFT SAKE COMPANYで日本酒を世に広める活動に精を出している中田さんですが、今度はお茶のプロジェクトも始めるようです。
J-WAVEでもこれに関する話題を提供してくれているので気になる方はチェックしてみてはどうでしょうか?
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